Hans J Wegner
(1914-, Danmark)

Bear chair,1954

Wood frame with fabric-covered upholstered seat, back and arm

( KITANI )




ベアチェア。

現在は製造されていません。
何年か前までデンマークの山奧で!?
(デンマークに山なんてないんですけど・・・)
お爺さんがひとりで手縫いで張っていたらしい・・・。
木製のフレームに、
背には、36個ものコイルスプリング。





謎です・・・。

この椅子についての資料は、ほとんどありません。
ぼくもトナーのウェグナー博物館で初めて出会いました。
あきらかに一連のウェグナーの作品とは違うイメージです。

でも、この謎の椅子もまた素敵です。

威風堂々。

この椅子には、圧倒されるような迫力を感じます。





ピーコックチェア カウホーンチェア オックスチェア ベアチェア

いかがでした、いずれも動物の名前がついている4脚。どれも個性的な椅子たちでした。





徒弟時代 学生時代 初仕事

10代で、すでにマイスターの資格を得たウェグナーは、はたちになると、徴兵のためコペンハーゲンに上京します。
退役後、コペンハーゲン美術工芸学校に学び、その後、オーフス(ユトランド半島最大の都市)で職に就きます。

コペンハーゲンに出てきてから、彼は一生を左右する重要な人物に出会います。

ボーエ・モーエンセン ・・・生涯の友となる。
当時モーエンセンは王立美術アカデミーで、デンマークの近代家具の父と呼ばれる カーレ・クリント に師事していました。

ヨハネス・ハンセン・・・仕事を通じて出会う、当時ギルド長をつとめていた家具職人。
このマイスターとの出会いは、その後四半世紀にわたり、ウェグナーの成功の大切な一翼を担うものとなります。

アルネ・ヤコブセン ・・・オーフスではヤコブセンのもとで働く。
オーフス市役所の家具のデザインを、ヤコブセン事務所の一員として担当します。

ウェグナーがふだん自宅で愛用している椅子、何かわかりますか?
数ある彼の有名な椅子ではなく、彼の初仕事ともいえるオーフス市議会会議場の椅子がそれです。
若い自分のエネルギーがたくさん詰まっていて、愛着があるのですよね、ウェグナーさん。



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