Charles & Ray Eames
(1907-1978,1912-1989,USA)

Time-Life stool,1960

Turned solid walnut constructions

Ray Eames was mostly responsible for the design of these stools for the Time & Life Building lobby.
Conceived for use as either seats or low tables, each design shared identical upper and lower sections
with only the central element of each differing. The designs were undoubtedly inspired by African stools.

( Herman Miller )





日本的なスツールのあとは、アフリカンです。チェスの駒だろうって?ちがいますよ。れっきとしたスツールです。もっともデザイナーのレイ・イームズによれば、スツールとしても、またローテーブルとしても使えるようにデザインしたそうです。イームズの家具はチャールズ・イームズとレイ・イームズ夫妻の共同製作によるものです。この椅子は、ごらんのとおりアフリカの民族的な椅子からヒントを得ています。これは原始的なイメージですが、多くのイームズのデザインはとても現代的です。

スツール・・・椅子の原点ですね、初めて座るという機能をもった道具、それがスツールです。アフリカで、中国で、アジアで、ヨーロッパで、その形、用途、大きさ、高さ・・・さまざまなものが、世界中で使われてきています。日本ではどうでしょう、日本では玄関で靴をぬいであがりますよね。わかりますこの表現?そう我々日本人は家に入るというよりは、上がるのです。日本の家は床面のレベルが地面より一段高くなっていますね、これはすなわち、広い床面そのものが座るための道具、たたみはスツールの座面を平らに敷きつめたもの・・・私たちは広い椅子の上で生活をしているという理解がなりたつのではないでしょうか。だからこそ日本では椅子というものがあまり発達しなかった、いやその必要がなかったと考えられます。ただそれに類するもの、たとえば家の入り口の「上がりかまち」、夕涼みの「縁台」など独特なものもあります。



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